◆テレビ朝日 報道ステーション「4号機は大丈夫か」(2012.5.25)・「4号機燃料プール問題」(2012.6.5)◆スーパーJチャンネル「4号機倒壊問題」(2012.5.26)が伝える大事なこと:浦安っ子の疎開を考える(都市濃縮・低線量被ばく)

(以下、転載です)

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テレビ朝日 報道ステーション「4号機は大丈夫か」(2012.5.25)

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テレビ朝日 報道ステーション「福島第一原発4号機燃料プール問題」(2012.6.5)

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テレビ朝日 スーパーJチャンネル「4号機倒壊問題」(2012.5.26)

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報道ステーションで4号機の危険に関して詳細な報道をして下さいました。
ネットをやらない方々は多分あまり知っていないことだと思います。
あの、「フクシマの嘘」に出演してらしたナカユキテル氏にも、取材しています。
名嘉氏の言葉の一言一言にとても重みを感じました。
それに引き換え、東電の松本さんは、話した後最後にニヤッって笑うみたいな表情をします。

4号機が危険だという事は想定外ではないと思います。
すでに想定される範囲内のことです。
古舘さんがおっしゃるように、世界中の英知を集めて、
万が一4号機が崩壊した時に、被害を最小限に食い止めることができるように
早急に準備を進めていかなければいけないのだと強く思いました。

佐野眞一さんの言葉は全て頷いてしまいました。
「地球圏外の生物」に見えると、私もいつも思っていますw

この番組の内容は日本に住む人々にとって、とても大事なことであり、
みんなが知っていなければいけないことだと思います。
動画をUPしてくださってありがとうございます。
内容を全て書き出します。

詳しく検証して下さった報道ステーションにも感謝のきもちでいっぱいです。
ありがとうございます。

2012年5月25日放送 報道ステーション
東電が耐震性の調査発表
「4号機」は大丈夫か

古舘:
早速今日のゲストをご紹介いたします
この方は人間の習性を追及している、あるいは人間の業を追及し続けるといっても言い方だと思います
作家の佐野眞一さんです。
よろしくお願いいたします

佐野眞一:よろしくおねがいいたします

報道52511

古舘:
まずですね、後ろにも映っておりますが
今や世界でこれが言われていっていると言っていいと思います。
福島第一原発の4号機の懸念です。
東電はいまだに納得できる材料、情報を出しておりません。

一方ではですね、検証が無いままに世の中に4号機の燃料プールの不安が
ネットももちろん含めて増幅しているといってもいいと思います。
検証します。
このテレビ難組事態も、
今日、ようやく4号機の燃料プールの検証をお伝えするという事に至ったわけです。
えーー、
二つポイントがあります。
内部で働いている方、一つの証言を得ました。
そこから見えてくる事、開けてくることがあります。

それからもうひとつ、実験も含めて取材をしておりますけれども、
燃料プールの中に眠っている被覆管というものにおおわれた燃料。
ある状況になった年う呈した時には、
温度が急上昇して、ある温度のあたりでその燃料棒が破裂するという、そういう実験結果を得ました。
これを中心にお届けします。

東電は「安全」強調も・・・
無残な姿4号機に「不安」

おとといの福島第一原発
霧のむこうでひときわ無残な姿をさらしていたのは4号機だった。

隅田繁(ヘリより):
海側の部分なんですが、かなり損傷が激しいです
特にですね、3号機側の壁なんですけれども骨組ですらですね、大きく外に曲がってしまっています。
非常にですね、やはり不安定な状態に見えます。

事故収束という声とは裏腹に、いま、危険性を指摘する声が強まっている。
4号機は地震で崩壊するのではないか?

午後6時過ぎ
東京電力松本純一:
今回の測定結果をもっても、あの~、健全性は確認できたと。
使用済み燃料を安全に保管出来ているものというふうに考えております。
報道52512

番組では4号機に潜む危険を徹底検証。
新たな事実が明らかになった。

ーCMー

今日夕方開かれた東京電力の会見。
福島第一原発4号機について傾きやひび割れなどの調査結果を公表した。

東京電力 松本:
この建物(4号機)に対して、えー、ま、壊れるんじゃないかですとか、
あるいは傾いているんじゃないかというようなご意見をよく聞くともございましたので、
実際に、ま、レーザーの測定、あるいは水位の測定を行った結果では、
傾いていないという判断をしたものでございます。
従いまして強度の確認もできておりますので、
使用済み燃料を安全に保管出来ているものというふうに考えております。

この映像は先月、内閣府の中塚副大臣が4号機の内部を視察した時のものだ。
ここでも、

東電:
プールの床下の補強をしてございます。
あの天井がもうプールの床下ということになります。
見ての通りですね、ほとんど健全な状況でございまして

なぜ東京電力は4号機の安全性をやっ気になってアピールするのか?
報道52513

事故当時4号機は定期点検中だった。
炉心のメルトダウンは免れたが、水素爆発が建屋の中程4階部分で発生。
3号機などは建屋の上側が吹き飛んだのに対し、
4号機は建屋の下の方まで大きく損傷した。
報道52514

このため、余震で崩れるのではないか?との声が事故直後から挙がっていた。
これはおととい撮影した4号機。

隅田繁(ヘリより):
外壁がですね、反り返っていますね。
外側に反り返ってしまっています。
特にやはり海側の方何ですけれど、
外壁のほとんどがですね、骨組みを残して外れているような感じです。
報道52515

大きく外側に反り返った鉄筋コンクリートは、見る者に不安を抱かせる。
そして中でも懸念が高まっているのはこの白いカバーの下にある燃料プールの存在だ。
ここには使用済みも含め核燃料が1500本以上(1535本)も置かれてたままになっている。
抱えている放射性物質は膨大だ。

小出裕章:
(4号機プールの核燃料は)セシウム137の量は広島原爆に換算すれば、
少なく見積もっても5000発分はあると思っています。
報道52516

原発の危険性を訴え続けてきた小出氏も、4号機の現状を最も危惧する。

小出:
使用済み燃料プールが埋め込まれている階そのもので爆発が起きて、
壁などがもう、吹き飛んでしまっている。
本当に大きな余震がきて、使用済み燃料プールがくずれおちてしまうというようなことになれば、
また、再び大量の放射性物質が吹き出してしまう事になると思っています。

アメリカでも、先月福島第一原発を視察したワイデン上院議員が藤崎駐米大使に手紙を送付。
4号機の危険性を訴えている。

不安は第一原発の現場でも広がっている。

福島第一原発の作業員:
プール自体が、噂だと何パーセントか傾いているとかいう話も去年からずっと聞いているし、
だから作業している最中に外でも感じる揺れとかきたときに、
まず「4号機大丈夫かな?」って見るんですよ。
報道52517

果たしてこれ以上4号機が崩れることは本当にないのだろうか?
東京電力が単独取材に応じた。

東京電力 松本純一:
使用済み燃料プールの強度という意味では、
事故前、爆発前の状況よりも向上しているというふうに考えてございます。
報道52518

東京電力は去年7月。
燃料プールの下に鉄筋を入れ、コンクリートで固める補強工事を行っている。
地震に対する強度は、工事前と比べて2割上がったという。
報道52519

Q:100%安心しても、よいのでしょうか?

松本:
あのー、1か0か、100か0かっていうのは非常にお答えずらいですけれども、
わたくしどもとしては、今後地域の皆様が、
避難されている皆様が、地元にお帰還、あ、帰還されるのに関しては、
安心して大丈夫というふうに考えています。

本当にそうなのか?
原発の耐震設計に携わっていた専門家に話を聞いた。

報道52520
後藤政志:
壁があるけれども、どの位の強度を持っているかは、簡単には分かりませんね。
火災によって、熱でどのくらい強度が落ちているのか、
本来は構造計算をやる時には全データが無いと分からないわけですね。
毎回そうですけれども、東電から出てくるデータというのは、
「こういう事を計算しました。で、やった結果がこうです。だから安全です」と言っているんです。
それを第三者が、外からデータをもとに計算を、
再計算ができるようなデータは一切出していないです。

政府と東京電力は明日、4号機を報道陣に公開する。
細野大臣が建屋の中に入り、安全性をアピールする予定だという。

ーーーー

燃料プールの危険検証
「メルトダウン」可能性は

古舘:
第一の耐震の問題の懸念が今ちょっと出てきたわけですけれど、ここからさらに続くんですが、
この時点でも言えることはですね、
起こり得る最悪の事態を考えていない」東電は。
そして、1年2カ月がゆうに経っているという、この状況下でですね、
東電は今後”燃料棒”
使用済み核燃料を中心とした燃料棒の4号機燃料プールのその取り出しを3年かけてやると言っているんですね。
それも実現するかどうかは見えませんが、
それを仮に信用したとしても、その間で余震が起きないとは言えない。
いろんな懸念がありますね。
で、この番組ではちょっと切り口を変えましてですね、
燃料プールに関して、この心配材料から見てみるとどういう証言が得られたか、
次ご覧いただきます。

ーーーVTR

東電協力会社社長が訴え
4号機「地震で危機が・・・」

名嘉幸照社長(70)東北エンタープライス:
報道52521
私が原発と長年共生してきて、
被災者でもあり、加害者でもあるという認識です。
国民に迷惑をかけて、これからもさらに迷惑をかけることは絶対にやってはいけない。
その思いだけです。

長年福島第一原発での作業に携わり、今も事故収束にあたる技術者。
4号機の現実を知る技術者が、その危険性について口を開いた。

名嘉:
「怖い」というのはちょっと表現が適当ではないと思う。
「そこ(4号機)にリスクがありますよ」という表現が、私はいいと思う。

名嘉幸照氏。
おもに原子炉のメンテナンスなどを行う東京電力協力会社の代表だ。
事故直後から福島第一原発に社員らを派遣し、
復旧作業にあたっている。

名嘉:
(彼は)去年の夏まで現場に入って作業をしていたんですけれど、
(被ばく)線量が(上限)いっぱいになって、
今は全体のコーディネーションを担当しています。

もともとGEの技術者だった名嘉氏。
福島第一原発には建設の段階から深くかかわった。
(1号機、2号機、6号機の建設に携わる)

配管などの構造に詳しい名嘉氏が今懸念しているのは、
燃料を冷やしているプールの水が失われることだ。

名嘉:
今ある(4号機の)燃料プールの冷却システムは仮設で順調に冷やされているんだけど、
何十kmも配管があって、あくまでも仮説ですから、
仮設が地震に強い訳はないですよ。
サポートも十分しない、がれきの間を全部通してやっていますから、
下の方からかなり損傷して漏れた場合には、
・・・・おそらく短時間でプールの水が無くなるでしょう。

名嘉氏の指摘はこうだ。
去年3月の時点で使用済み燃料を冷却するシステムが破損。
現在は仮設で配管をつなぎ直すなどして使用済み核燃料を冷やしている状態だ。
しかしこの仮設の冷却システムは脆弱なため、強い地震が起きた場合配管などが壊れ、
燃料プールの水が外に流れ出て、全て無くなってしまう恐れがあるのだという。

報道52522

名嘉:
(水が無くなってから)どの位の時間で(燃料が)溶けるのかは分かりませんけれど、
再臨界には至らなくても、(プールが)空になることによって、
そこから出る放射能、放射線というのは
・・・もう人間は近づけないです。

プールの冷却水は核燃料の放射線を遮る役目もある。
水がなくなれば1号機から3号機にも近づけなくなるという。
復旧作業に与える影響は甚大だ。

燃料プールの危険検証
「メルトダウン」可能性は

高い放射線以外にも危険性はある。
冷やしている水が失われたら、発熱し続けている使用済み核燃料はいったいどうなってしまうのか?

思い起こせば、1号機から3号機では炉心で水が無くなってからわずか数時間でメルトダウンが始まった。
(燃料棒が1800℃でメルトダウン)
悪夢は再び蘇るのか?
東京電力に聞いた。

松本純一:
水が無い、空の状態になりますと、徐々に燃料棒の集合体の温度としては上がってくるという事になります。

とはいうものの、
東京電力はどの位の高温になるのか詳しい予測は行っていなかった。
では、国ならば把握しているのであろうか?

森山善範 原子力安全保安院:
今現在の数値は・・あの、持って・・おりませんけれども、
報道52523

こちらもデータを持っていなかった。
しかし燃料棒がメルトダウンしてしまうのかどうかは重要な問題だ。
そこで番組では独自に解析を依頼した。

熱工学が専門の東北大学圓山重直教授。
4号機の核燃料が現在出している熱量や、燃料棒の内部構造などのデータを使って
水がなくなった場合どの位まで温度が上がるのか計算してもらった。

圓山重直教授:
空気がきちんと(燃料棒の隙間を)抜けて流れてくれるという仮定を計算しますと、
一番温度の高い燃料棒の上端で、せいぜい140℃ぐらいの温度にしかならない。
報道52524

意外にも140度程度にしか温度が上がらないというのだ。

圓山:
空気で冷やされるからですね、
(温度が)一定以上になると、空気の流れと放熱がバランスしますので、それ以上は温度が上がらない。

圓山教授によると、燃料プールから水がなくなった場合、
空気が燃料棒の隙間を流れ、熱を奪って上昇していくという。
4号機の燃料プールは現在屋根が無い状態。
このため熱は内部にこもらずに外に放出され続ける。

報道52525

加えて一年以上水で冷やされていた事で、使用済み燃料の発熱量も下がってきているのだという。
番組では他に二つの機関に同じ依頼をしたが、
100℃から300℃程度の温度上昇にとどまるという予測だった。

しかし、決して4号機の燃料棒はメルトダウンしないというわけではない。

圓山:
プールが全部ひっくり返って、崩れて地面に、こう、(燃料棒が)重なっちゃったとしますね。
そうすると空気が流れなくなりますから、真ん中の方は熱くなるでしょうね。
溶けるかどうかは分かりません。

たとえば、燃料プールが地震で崩れた。
核燃料は重なり合い、コンクリートのがれきの中に埋もれる。
そうなれば、水も空気も燃料棒に届かず、冷却できなくなってしまう。
かなりの高温まで加熱し、メルトダウンする可能性も否定できないのだ。

報道52526

燃料棒低温で”破裂”も
4号機の「危険」を検証

さらに取材を続ける我々は、新たな危険性にたどり着いた。
メルトダウンするような高温にならなくても放射性物質が漏れ出すことが分かったのだ。

原発の安全性を研究している日本原子力研究開発機構。
番組ではある実験を行った。

永瀬文久リーダー日本原子力研究開発機構:
これが試験用のもご燃料棒です。
中央の部分が燃料棒にしています。
で、表面の温度を測るためのセンサーが3つ付いています。

報道52527

使った燃料棒は中身こそ放射性物質が入っていないが、実物と同じ材質だ。
この燃料棒を加熱し、温度を高めていく。

永瀬:600度を超えましたね

急速に上昇する燃料棒の温度。
そして、700度台の後半にさしかかった時だった。
ビシッ!
中にある燃料棒にいったい何が起きたのか?

ーCM-

燃料棒に潜む新たな危険。
加熱実験を行ったところ、700度台の後半で異変が起きたのだ。

永瀬:今破裂しました。

この時、温度は780℃。
カバーを開けると赤くなった燃料棒がある。
放射性物質を閉じ込める筈の被覆管は外側に膨らみ、ポッカリと穴が開いていた。

報道52528

永瀬:これが温度が上がることによって被覆管が破裂した跡です。

実は燃料棒にはメルトダウン以外にも破裂への危険性があったのだ。
しかも、急激な温度変化があった時には穴が開くだけにとどまらない。
あとかたもなく燃料棒が”崩壊”する事すらもある。

報道52529
永瀬:
温度が上昇してまいりますと、
徐々に燃料棒の被覆管、ペレットを包んでいる管でございますけど、
こちらの強度が下がってくると、
と、同時に内部の圧力が高くなってまいりまして、
大体700℃以上になることによって、燃料棒は破裂いたします。

過去にも同様の実験を行っているが、
ほとんどが700℃から900度に達すると破裂してしまったという。

永瀬:
何らかの原因で、(4号機の)建屋、あるいは使用済み燃料プールが壊れてしまうと、
燃料棒が一カ所に固まってしまって、除熱が出来ないような状況になれば、
メルトダウン以前の状態でも(燃料棒の)被覆管が破損して、
内部から徐々に放射性物質が出てくる可能性はあります。

東京電力はー

Q:700℃位で、破裂してしまうっていうのは、実験結果を頂いたんですけれども、
それはご存知ですか?

報道52532
松本純一:
破裂するっていう事ですか!?
ちょっと、わたくしども、存じ上げませんけれども、
被覆管自身がもろくなっていることも相まって、破裂といいますか、亀裂が入るってことはあると思います。

ぬぐいきれない4号機の危険性。
今のところ燃料棒の取り出し作業が始まるのは、来年の12月からになる。

報道52530
小出裕章:
大量の放射性物質をすでに抱えてしまっているのですから、
それが大気中に噴出してくるという、
その危険が何よりも重大だし、
それを何とか防ぐという事をしなければなりません。
やるべきことは、中に入っている使用済み燃料を、とにかく安全なところに早く移すという事だろうと思います。

今も不安を抱えながら作業員を送り出す名嘉さん。
政府や東電に4号機の危険性を訴え続けてきた。

報道52531
名嘉幸照:
想定外で起きるであろう緊急事態に、
現場を、政府も東電も危機感を持って準備して欲しい
と僕は思うんです。
(作業員は)みんな被ばくして、もう、線量ギリギリになっている訳です。
想定外の事も、最高に対応しなくちゃいけない。
もっと、政府も東電も、国民にしっかりした情報を出すべきです。

Q:今は出してない?

名嘉幸照:十分とは言えません。

ーーーースタジオ

東電は安全強調も
無残な姿4号機に「不安」

報道52533

古舘:
佐野さん、あの・・・事故処理に関して東電任せになっている。
国も情報を隠しているのか、「いや知らない」と言っている。
これ、あの・・・こんなことで燃料棒取り出しに3年以上かかるというような話で、
それ以上かもしれない。
「いったいなんだ!」という事になりますけれども、1年2カ月以上も経って。

報道52534

佐野眞一:
そうなんですよね、
もう本当に3.11から1年2カ月経ってですね、
で、未だにですね、
僕は、もうあの瞬間に日本の安全神話というものは崩壊したにもかかわらず、
彼らが言っているのは「安全だ安全だ」という事しか言っていない訳ですね。
で、これは本当に原子力ムラの論理であってですね、
実際に、ま、古舘さんも福島に何回か行かれていると思います。

悲惨な現場。
豚たちはですね「共食い」を始め、
それから誰も見ない桜だけが咲いているという「沈黙の春」のような風景を
一体この原子力ムラの人々というのは見たことがあるのか?

僕は人間にとって大きく出るとですね、
一番大切な感情というのは、「身につまされる感情」だと思うんですよね。
「身につまされる」というのは、相手の立場に立ってですね、
「その立場に自分がいたらどういう思いがするんだろう」と。

たとえば東京電力の、何時もスポークスマンで出てくる方。
ま、論理的に破たんはないような気はしますけれども、
じゃ、彼がですね、たとえば「浪江のですね牧場経営者であったら」ということは
人間ならば必ず想像はできるんですよね。

報道52535

その時に彼の論理というのは、僕は通用しないと思うんですよね。
あくまで原子力ムラの論理であってですね、
それが一歩外へ出ると通用しない論理になっていて、
これをテレビを見ていらっしゃる福島の方達はですね、
「何を言っているんだ!」という事だけしか思わないと思うんです。

で、もう一つ言いたいことは、
この1年2カ月の間に、どんどん、どんどん、なし崩し的にですね、
再稼働であったり、それから値上げの攻勢であったりですね、

どんどんどんどん、
やっぱり東京電力というものに対して、我々がつのってくるのは不信感だけなんですよね。

その事を彼らは身を持って感じながら言ってくれなければ困ると思うんですね。

で、僕はあの映像を見ていて、
破裂する。
ペレットが飛び出す。
これはもう、本当に空恐ろしい風景なんですよね。
それにもかかわらず、
「は、そうですか」みたいな
まるで地球圏外の生物が言っているような、我々と地べたが違っている。

この恐ろしさを一番感じましたね。
なんか、背筋が寒くなりましたね。

古舘:
国はある部分東電任せ、
東電はある部分国策民営であるという事で国にと。
そういう事をやっている場合じゃなくて、世界が注目せざるを得なくなっている。
日本から世界に向けても、福島に向けても全部ひっくるめて、
世界の英知を結集してやらねば」っていうのが前からあるんですが、
本当に第一原発に関してはやらなくては収拾がつかないんじゃないでしょうか?

佐野眞一:
そう思いますね。
本当にね、そういう小さなことにこだわっているんじゃなくてですね、
これはもし、何かが起きた場合、
もう、日本が沈没するだけの話じゃないんですよね。

おそらく世界的な規模での大きな沈没が始まってしまう。
この危機意識というものをぜひ持っていただきたいと思いますね。

本当に・・・・なにか・・・そんな場合じゃないんだと僕は思いますよ。

報道52536

古舘:
佐野さん、さっき「身につまされる」ということを、
大変、根幹大事なことをおっしゃって下さったと思うんですけれど、
わたしそれでね、一つ、僕の勝手な想像なんですけれども、質問があるんですけど。
あの、区域が再編されましたよね、福島で。
で、これはですね「賠償のお金がかかる」っていう事を多少でも圧縮するために
一部区域を、線量の高い低い色々あります、問題ありますが、
そこを「大丈夫だ、帰って来い」という形にしたんじゃないかと。
「お金がかからないようにしているんじゃないか」という事も言われていて
わたしも「そうかな」とずっと疑いを持っていた。
で、さっきのお話しを聞いていてふと思ったんですけれど、
それもあるかもしれませんが、逆の想像をしますとね、
一部の区域には、
結果今は賠償が一人につき10万なら10万出ていると、家族4人で40万としても、
もうなんとか避難しながらぎりぎりの生活をしているとして、
そういう方が帰りたいと思っても、結果的には戻ればその賠償費用はでなくなる。
お金がでなくなる。
「帰れって言ったって、帰れないじゃないか」と。
じゃあ「帰るな」と言っているのか?と、逆に。
「もうあそこは無理だから」と。
私はそういうあたりも想像してしまうんですが。

佐野眞一:
そうですね。
全く、本当に帰るに帰れないという現状が実際ある訳ですよね。
で、先程の東電の方の説明で、
「帰還安全」というような、「帰還しても大丈夫だよ」と。
ああいう言葉を不用意に言ってしまうこの鈍感さ。想像力の無さ。

彼らにね、僕がせひ言って欲しいのは、
言葉を失う現場は沢山あるんです。
福島原発に、あの地域に僕は何度も入りましたけれども、
言葉を失う現場ばっかりです。

彼らに一番足りないのは言葉を失う体験が無いんじゃないですかね。

言葉を失う体験が無いからあいう言葉が出てきてしまう。
非情なる鈍感力。
これは世界に対して本当に恥だと思うんですよね。
世界中が見ているんです、みんな。
その認識を本当にヒリヒリとした感情で危機意識を持って、
あの、最後に福島原発を最初に造った、で、現在メンテナンスをやっていらっしゃる社長さんがですね、
本当に痛切なことばで、
「私も、自分も加害者であった」と。「だから言うんだ」と。
もう悲痛な声で言った言葉が(心に)響きますよね。
本当に対照的だったと思いますね。

古舘:
これから考えていくべきことの重要さというものが改めて出てまいりました。
次のニュースに参ります。

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